アガペセラミックスタジオ掲載 アガペセラミックスタジオは、下の写真の雑誌を含め様々な日本の雑誌で紹介されています。記事の内容はPDFファイルでご覧になれますので、よろしかったらダウンロードしてください。 |
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| アガペセラミックスタジオ掲載 『陶遊』2000年4月号 新企画出版 |
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「侘び・寂び」の世界にあこがれて |
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鎌倉は、国宝の大仏や鎌倉五山、鶴岡八幡宮など日本の歴史を物語る史跡が数多く残る街である。材木座にある光明寺から、歩いてすぐのところにトムさんの工房がある。裏手に雑木林のある2階建ての家屋。「閑静」というよりは「人里離れた」といったほうがいいかもしれない。その玄関先に"森須斗武"と書かれた表札がある。「どうぞ」と招き入れるトムさんの姿と純和風の背景との組み合わせが、何とも不思議な雰囲気をかもし出している。2階にあがると、その一室に電動ロクロと引き立ての徳利があった。 こういう場合に「ひとは見かけによらない」といっていいのかどうかわからないが、トムさんという人物を一言で表現するならば、"西洋人の容姿と倭人の魂を持った男"とでも言うべきであろうか・・・ |
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クロスカルチュアル・スクール |
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「国境や文化の違いを越えて友情をはぐくもう!」という想いから、この名をつけたという。素朴で伝統的な味わいを楽しむことが日々困難になっていく現代社会において、「人間の内なる価値と喜びを取り戻す」ことがテーマのひとつである。 現在約10名の生徒さんがおり、陶芸を通じて英会話の指導と文化交流の促進を目指している。生徒さんたちの大半は日本人ということだが、我が国の伝統工芸である陶芸を、ヨーロッパ系アメリカ人のトムさんが英語で指導しているという何ともユニークな空間、まさにクロスカルチュアル・スクールがここに実現されたのである。 |
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和文化との出会い |
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トムさんがはじめて日本の文化に触れたのは彼が15才、ロサンゼルスでハイスクールに通っていたころのことである。たまたま近くの日本レストランでウェイターとして働くことになり、その時「食と器の調和」という彼がそれまでに体験したことのない世界にふれ、「いつか日本に行きたい」という思いを募らせたという。UCLAで世界史と政治学を専攻し、卒業後ロス市内の中学、高校で教師生活を経て、遂に憧れの日本にたどりついたのが今から10年前。都内にある専門学校で英語の講師をしながら、ヨーロッパをはじめ、ニュージーランド、中東、東南アジア諸国などを旅して見聞を広めた。そのころ、現夫人である佳恵さんと出会う。 「何か日本的なものを習得したい」という思いが、少年時代に日本の食文化と出会ったことを喚起したのだろう。彼が陶芸教室に足を運んだのは当然の成り行きだったのかもしれない。 しかし、彼が本当の意味で陶芸に目覚めたのは、それからさらに数年後のことである。 1993年、いったんアメリカに帰り、カルフォルニア州クレアモントの大学院で哲学と神学を修め、再び日本に戻ってきたのが96年。その後、鎌倉で楽焼の先生のもとに2年間通い、その時「侘び・寂び」という日本独特の精神世界に出会う。この「侘び・寂び」の世界が彼を強烈に魅了し、ますます陶芸にのめり込んでいったという。広辞苑で「侘び・寂び」を引くと、「飾りやおごりを捨てた、ひっそりとした味わい」「閑静な生活を楽しむこと」「古びて趣のあること」などとある。桃山時代の茶人たちによって開かれ、千利休と長次郎の楽茶碗によって極められたという幽玄の世界。それから400年以上が過ぎ、テクノロジーの発展や西洋文化の浸透によって、日本古来の美徳とか美意識といったものが徐々に失われつつあるこの時代。アメリカ人である彼が「侘び・寂び」に心を惹かれたということは、単に一個人の趣味の問題をこえて、われわれ日本人に何か忘れかけていた大切なものを思い出させてくれるような気がする。 |
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夢は登り窯 |
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© Copyright Tom Morris Agape Ceramic Studio 2003 |
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